日本におけるトイレの進化

縄文・平安時代

【日本のトイレの起源】

日本最古のトイレは縄文時代早期、川に直接用便する「川屋」と呼ばれるもの。(厠の語源)

鎌倉~江戸時代

【貯糞汲取り式便所が主流に】

鎌倉幕府が麦の二毛作を奨励して以降、糞尿は貴重な肥料(=下肥〔しもごえ〕)となり、貯糞汲取り式便所が主流に。

明治時代

【文明開化と洋風便器】

明治以降、文化の欧米化が進み、建築にも洋風の様式が取り入れられていった。この頃に初めて腰掛式の洋風便器が造られ、すぐ後には水洗式の便器が輸入された。

1900年~

(明治33年~)

《日本陶器合名会社創立》

海外への白色磁器輸出を目的に名古屋に日本陶器合名会社創立。森村組が輸出販売を担当し、日本陶器合名会社が製造を担当。(1904年)

【日本初の和風水洗大便器、洋風小便器製造】

日本陶器合名会社にて日本初の和風水洗大便器、洋風小便器を製造される。(1904年)

1910年~

(明治43年~)

《製陶研究所創設》

大倉孫兵衛、和親親子により、日本陶器合名会社の工場の一角に製陶研究所を創設。(1912年)

【衛生陶器の研究開始】

製陶研究所にて硬質陶器素地質による衛生陶器の研究が開始。当時の衛生陶器は、すべて欧米メーカーから輸入し設置する例が多く見受けられた。

日本における水洗便器の始まり(1914年~)

【日本における水洗便器の始まり】

製陶研究所製水洗式便器を初出荷。(1914年)

《東洋陶器株式会社(現 TOTO株式会社)創立》

名古屋の日本陶器内の製陶研究所を小倉に移転し、創立。(1917年)

《日本陶業株式会社創立》

(1918年)

1920年~

(大正9年~)

《衛生陶器業界の形成》

合資会社豊橋製陶所が創立。東洋陶器株式会社、名古屋製陶所、高島製陶、小松製陶、豊橋製陶の5社による日本の衛生陶器業界が形成された。(1920年)

浄化槽や下水道整備が進行 (1920年~)

【浄化槽や下水道の整備】

震災復興のために非水洗の大小便器セット、手洗器、洗面器といった衛生陶器の特需が発生。合わせて浄化槽や下水道の未整備が問題に。徐々に整備される。(1920年~)

《伊奈製陶株式会社(現 株式会社LIXIL)創立》

タイル、陶管、テラコッタを製造。(1924年)

1930年~

(昭和5年~)

《西浦製陶株式会社(現 ジャニス工業株式会社)創立》

(1935年)

1940年~

(昭和15年~)

【日本初の衛生陶器規格の制定】

衛生陶器臨時日本標準規格(JES)が制定される。(1940年)

《伊奈製陶(現 株式会社LIXIL)が衛生陶器の生産開始》

(1945年)

《業界再編》

戦後復興のために衛生陶器や水栓金具などの特需が発生。このような中、業界の再編成が行われた。(1946年~)

《西浦製陶(現 ジャニス工業株式会社)が衛生陶器の生産開始》

(1948年)

《日本衛生陶器工業協会(現 一般社団法人日本レストルーム工業会)設立》

(1948年)

1950年~

(昭和25年~)

規格の整備が進行 (1950年~)

《丹司製陶所(現 アサヒ衛陶株式会社)が創立》

(1950年)

【衛生陶器に関わる日本工業規格(JIS)が一本化】

(1953年)

《日本住宅公団設立》

トイレは和風両用便器を採用。(1955年)

洋風便器が普及し始める (1959年~)

【日本住宅公団が洋風便器採用】

日本住宅公団が洋風便器(隅付タンクタイプ)を採用。普及のきっかけに。(1959年)

1960年~

(昭和35年~)

温水洗浄便座が発売 (1964年)

【日本初。温水洗浄便座の発売開始】

伊奈製陶(現 株式会社LIXIL)が温水洗浄機能付便器(スイス製クロス・オ・マット)を、東洋陶器(現 TOTO株式会社)が温水洗浄便座(米国製ウォッシュエアシート)を輸入販売開始。(1964年)

密結タンク式便器が普及し始める (1967年~)

【日本住宅公団が密結便器採用】

日本住宅公団が洋風便器(密結タンクタイプ)を採用。普及のきっかけに。(1967年)

温水洗浄便座が国産化 (1967年)

【温水洗浄便座の国産化が始まる】

伊奈製陶(現 株式会社LIXIL)が国産初の温水洗浄機能付便器を発売。(1967年)東洋陶器(現 TOTO株式会社)も温水洗浄便座を国産化。(1969年)

1970年~

(昭和45年~)

【節水がクローズアップ】

都市部中心に工場用水と生活用水が増加による水不足問題が深刻化。この当時の便器の洗浄水量は16L/回であった。(1970年代前半)

【洋風便器の出荷が和風便器を上回る】

(1970年代後半 (一社)日本衛生設備機器工業会(現 (一社)日本レストルーム工業会)調べ)

1980年~

(昭和55年~)

【和風便器の出荷構成比が20%を下回る】

生活スタイルの変化や温水洗浄便座の普及に伴い、和風便器の出荷比率が減少。(1980年代後半 (一社)日本衛生設備機器工業会(現 (一社)日本レストルーム工業会)調べ)

《おしりだって洗って欲しい》

TOTOの「おしりだって洗ってほしい」CMが話題に。温水洗浄便座の認知を広めるきっかけとなる。(1982年)

《松下電工株式会社(現 パナソニック株式会社)が水洗便器の発売開始》

(1987年)

【便器の鉢内を脱臭する機能を搭載した温水洗浄便座が発売】

ニオイの発生源である便器の鉢内から脱臭する機能を搭載した温水洗浄便座が発売。(1988年)

1990年~

(平成2年~)

【床排水の排水位置がモジュール化】

床排水の排水位置(排水芯)200の便器が発売。以降の便器の主流に。(1991年)

【便フタ自動開閉機能搭載の温水洗浄便座が発売】

人を感知すると自動で便フタが開く機能を搭載した温水洗浄便座が発売。(1992年)

タンクレス便器が発売(1993年~)

【タンクレス便器が発売】

ローシルエットで空間すっきりタンクレスが発売。(1993年)

【抗菌仕様の便器が発売】

1990年代半ばのO157問題もあり、抗菌仕様の便器が普及。(1995年)

【自動便器洗浄機能搭載の温水洗浄便座が発売】

使用後、自動で便器洗浄する機能を搭載した温水洗浄便座が発売。(1995年)

【排水芯可変タイプの便器が発売】

様々な排水芯に対し、床工事なし便器が取替できる排水芯可変タイプの便器が発売。(1997年)

2000年~

(平成12年~)

《温水洗浄便座協議会(現 一般社団法人日本レストルーム工業会)設立》

(2001年)

温水洗浄便座の普及/便器の節水化も進行(2000年~)

【便器清掃性・清潔性が向上】

清潔好きの日本人に向けて各社より清掃性・清潔性を向上させて便器が相次いで発売。(2000年~)

【温水洗浄便座の普及率が50%を超える】

(2002年 内閣府調べ)

【音楽再生機能搭載の温水洗浄便座が発売】

使用中、自動で音楽を再生する機能を搭載した温水洗浄便座が発売。(2002年)

【和風便器の出荷構成比が5%を下回る】

和風便器の出荷比率が減少傾向が更に進み、5%以下に。(2000年代前半 日本衛生設備機器工業会(現 (一社)日本レストルーム工業会)調べ)

【便器の節水化がますます進行】

相次いで従来の洗浄水量の半分以下の6Lでしっかり洗浄できる節水便器を発売。(2006年)

【泡で洗浄する機能を搭載した便器が発売】

泡で便器洗浄する温水洗浄便座一体型便器が発売。便器も新素材の有機ガラス系新素材を採用(2006年)

2010年~

(平成22年~)

【スマートフォンで操作できる温水洗浄便座が発売】

スマートフォンで操作できる機能を搭載した温水洗浄便座が発売。(2013年)

【温水洗浄便座の普及がますます進行】

温水洗浄便座の普及率が76%に。4世帯のうち、3世帯が保有するところまで普及。(2013年内閣府調べ)

【一般社団法人 日本レストルーム工業会発足】

(一社)日本衛生設備機器工業会と(一社)温水洗浄便座工業会が合併(2015年)

【ピクトグラムの標準化】

トイレの操作系ピクトグラムの標準化を発表(2017年)

【温水洗浄便座50周年】

温水洗浄便座の国産化から50年(2017年)。普及率も約80%に。
トイレの操作系ピクトグラムの国際規格化/ISO7000(2018年)

【シンボルマークのJIS化】

「洋風便器」「和風便器」と共に「温水洗浄便座」のシンボルマークがJIS化(2019年)

2020年~

(令和2年~)

【温水洗浄便座累計出荷台数1億台達成】

温水洗浄便座の国内累計出荷台数が1億台を達成(2022年)
節⽔トイレの国内累積出荷台数が4000万台を達成(2024年)
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